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りょうこ
りょうこ
[[Ryōko]]
[[Ryōko]]  [[明暦野田本「龍虎」]]
== 概要 ==
== 概要 ==
諸国を行脚した僧(ワキ)が、仏跡を尋ねて唐から天竺へ渡ろうと、日本を出発する。唐に到着して、異国の山河の気色に僧が目を奪われていると、樵翁(前シテ)と樵夫(前ツレ)がやって来る。遠く霞む山麓の竹林が、雲で覆われ風が吹きすさぶ様子を見て不審に思った僧は、樵翁に尋ねる。樵翁は龍虎が戦っているのだと教え、「龍が鳴けば雲が起こり、虎が吼えれば風が起こる」という故事を目の当たりにしたければ、竹林の手前の巌に隠れているように勧め、家路に着く。仙人(アイ)が龍虎の戦いについて語り、勝負の時が来たことを告げ、心静かに見るように触れる。僧が眺めていると、雷鳴が轟き龍(後ツレ)が出現し、竹林の洞窟に籠る虎(後シテ)も激しい風とともに現れる。両者は激しく戦う。猛虎が喰いかかろうとしたとき、金龍は空へと逃げ上る。猛虎は無念そうに洞窟へ去る。
諸国を行脚した僧(ワキ)が、仏跡を尋ねて唐から天竺へ渡ろうと、日本を出発する。唐に到着して、異国の山河の気色に僧が目を奪われていると、樵翁(前シテ)と樵夫(前ツレ)がやって来る。遠く霞む山麓の竹林が、雲で覆われ風が吹きすさぶ様子を見て不審に思った僧は、樵翁に尋ねる。樵翁は龍虎が戦っているのだと教え、「龍が鳴けば雲が起こり、虎が吼えれば風が起こる」という故事を目の当たりにしたければ、竹林の手前の巌に隠れているように勧め、家路に着く。仙人(アイ)が龍虎の戦いについて語り、勝負の時が来たことを告げ、心静かに見るように触れる。僧が眺めていると、雷鳴が轟き龍(後ツレ)が出現し、竹林の洞窟に籠る虎(後シテ)も激しい風とともに現れる。両者は激しく戦う。猛虎が喰いかかろうとしたとき、金龍は空へと逃げ上る。猛虎は無念そうに洞窟へ去る。

2024年11月26日 (火) 14:28時点における最新版

りょうこ Ryōko  明暦野田本「龍虎」

1 概要

諸国を行脚した僧(ワキ)が、仏跡を尋ねて唐から天竺へ渡ろうと、日本を出発する。唐に到着して、異国の山河の気色に僧が目を奪われていると、樵翁(前シテ)と樵夫(前ツレ)がやって来る。遠く霞む山麓の竹林が、雲で覆われ風が吹きすさぶ様子を見て不審に思った僧は、樵翁に尋ねる。樵翁は龍虎が戦っているのだと教え、「龍が鳴けば雲が起こり、虎が吼えれば風が起こる」という故事を目の当たりにしたければ、竹林の手前の巌に隠れているように勧め、家路に着く。仙人(アイ)が龍虎の戦いについて語り、勝負の時が来たことを告げ、心静かに見るように触れる。僧が眺めていると、雷鳴が轟き龍(後ツレ)が出現し、竹林の洞窟に籠る虎(後シテ)も激しい風とともに現れる。両者は激しく戦う。猛虎が喰いかかろうとしたとき、金龍は空へと逃げ上る。猛虎は無念そうに洞窟へ去る。

2 現在の上演流派

観世・喜多