俊寛

しゅんかん Shunkan （鬼界島[きかいがしま]）

1 概要

平清盛の娘の中宮が懐妊し、安産祈願のために赦免使（ワキ）が鬼界島に赴く。鬼界島へ流罪となったのは、平氏政権の転覆を謀った俊寛（シテ）、丹波少将（たんばのしょうしょう）成経（なりつね）（ツレ）、平判官（へいほうがん）康頼（やすより）（ツレ）の三人である。成経と康頼は、都にいた時と同じように熊野参詣になぞらえた参詣をしている。俊寛が二人を迎える。三人は、水を酒に見立てて飲み交わし、現在の身の上を嘆く。そこに、船頭（アイ）を連れた赦免使が島に到着する。赦免使が赦免状を康頼に渡す。赦免状には俊寛の名前だけがなかった。俊寛は、嘆き、怒り、絶望する。俊寛は一人で島に残され、船は出航する。俊寛は皆を寂しく見送る。

2 上演記録

上演年月日	西暦	記録名	曲名表記
天文13年2月10日	1544年	多聞院日記	俊寛
天文13年2月12日	1544年	多聞院日記	俊寛

3 現在の上演流派

五流