水無月祓

みなづきばらい Minazuki-barai

1 概要

都に住む男（ワキ）は播磨国（兵庫県）室の津（むろのつ）に逗留した際、女と夫婦の仲になる約束を交わした。都へ帰った男はさっそく女を迎えるため使いを出したが、女は室の津を去り、行方不明になっている。男は夏越の祓（なごしのはらい）（六月最終日に行われる神事）の日に賀茂の明神へ参詣して、再び女に逢えるよう祈ることにする。賀茂に着いた男は里の男（アイ）から女の物狂いがいることを聞き、見て行くことにする。現れた物狂いの女（シテ）に男は舞を所望する。女の舞姿を見た男は、この女が室の津で約束を交わした女であると気がつく。めでたく再会した二人は連れ添って帰って行く。

2 異名（古名）

みそぎ川[みそぎがわ]

3 現在の上演流派

観世