初雪

はつゆき Hatsuyuki

1 概要

出雲国大社（島根県）の神主に仕える侍女の夕霧（アイ）が、神主の娘の飼っている美しい白い鶏の世話をしようと、鳥小屋にやって来る。神主の娘は鶏を初雪と名づけてかわいがっていた。夕霧は鳥小屋で死んでいる初雪を見つける。夕霧から初雪の死を聞いた娘（シテ）は嘆き悲しみ、近所の女たち（ツレ）を集めて、初雪の菩提を弔うことにする。夕霧が法要の始まることを近所に知らせる。法要が始まると、初雪の霊（子方）が空から降りてくる。初雪の霊は姫に懐かしげな様子を見せると、弔いへの感謝の舞を舞い、成仏できたことを喜び、再び空へ飛び去って行く。

2 現在の上演流派

金春