内外詣

うちともうで Uchito mōde

1 概要

当今に仕える臣下（ワキ）が命を受け、従者（ワキツレ）とともに伊勢神宮へ参詣する。臣下一行は神主（シテ）と神子（ツレ）に出会い、二人に勅命を受け参宮したことを告げる。神主は祝詞をあげ、さらに君臣の礼節や仁義の道を説く。感激した臣下は神主に神楽を所望する。臣下の求めに応じて神子が神楽を奏し、続いて神主が獅子の舞を披露する。さらに神子が短い舞を舞い、国の繁栄を祝福する。

2 現在の上演流派

金剛

3 語句の用例

3.1 謹上再拝

（シテ）謹上再拝、高天原に神集りまして、天岩戸を押し開き、天の八重雲を伊頭の千別に千別きて聞こし召せ、そもそも天長地久、上直ぐなれば下までも、安く楽しむ御恵み、仰ぎ願はくは祓殿、八百万の神等、聞き入れ納受垂れ給へ （金剛流昭和旧版）

※勅使（ワキ）の伊勢参宮を受け、伊勢神宮の神職（シテ）が大祓祝詞を神に捧げる場面。